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変成シリコンコーキングとは?シリコンとの違い・用途・選び方を解説

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外壁塗装の見積書を見ると、「変成シリコン」や「変成シリコーン」という材料名が記載されていることがあります。

変成シリコンコーキングは、サイディング外壁の目地、窓まわり、部材の取り合い部分などに使われるシーリング材です。屋外で使用でき、上から塗装できる製品が多いことから、外壁塗装や改修工事でも使用されています。

ただし、「変成シリコン」と書かれていれば、どの製品でも同じ性能というわけではありません。使用場所、外壁材、塗装の有無、施工方法に適した製品を選ぶ必要があります。

この記事では、変成シリコンコーキングの特徴、一般的なシリコンやウレタンとの違い、見積書で確認したい判断基準を分かりやすく解説します。

変成シリコンコーキングとは

変成シリコンコーキングとは、建物の目地や隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐために使用するシーリング材の一種です。

硬化したあとも一定の弾力性を保つため、外壁材のわずかな動きに対応します。

戸建て住宅では、主に次のような場所で使用されます。

  • サイディング外壁の目地
  • ALC外壁の目地
  • 窓やサッシのまわり
  • 外壁と部材の取り合い部分
  • 配管や換気口のまわり
  • 塗装を伴う外壁補修
変成シリコンコーキングを使用する外壁の目地

屋外で使用できる製品や、上から塗装できる製品が多いことが特徴です。

ただし、使用可能な下地、必要なプライマー、塗料との相性、露出仕上げへの対応は製品ごとに異なります。材料の種類だけでなく、メーカーが示している用途や施工仕様を確認することが大切です。

▶︎ コーキングとは?役割や種類を詳しく見る

「変成シリコン」と「変成シリコーン」の呼び方

外壁塗装の現場では「変成シリコン」と呼ばれることがありますが、製品や技術資料では「変成シリコーン」と表記されることもあります。

一般のお客様向けの説明では「変成シリコン」という呼び方が広く使われており、見積書や施工会社によって表記が異なる場合があります。

この記事では読みやすさを優先し、基本的に「変成シリコンコーキング」と表記します。

なお、「変成シリコン」と一般的な「シリコンコーキング」は、名前が似ていますが、適した用途や塗装への対応が異なります。同じ材料として扱わないようにしましょう。

変成シリコンコーキングの主な特徴

屋外で使用できる製品が多い

変成シリコンコーキングには、外壁の目地やサッシまわりなど、屋外での使用を想定した製品が多くあります。

紫外線や雨風に対する性能は製品ごとに異なります。屋外で露出させる場合は、露出仕上げに対応しているかを確認します。

上から塗装できる製品が多い

一般的なシリコン系コーキングと比べ、上から塗装できる製品が多いため、外壁塗装を伴う補修にも使用されます。

ただし、「塗装可能」と記載されていても、すべての塗料と問題なく組み合わせられるとは限りません。塗膜のべたつき、変色、汚れ、密着不良を避けるため、使用する塗料との適合性を確認します。

硬化後も弾力性がある

変成シリコンコーキングは、硬化後も一定の弾力性があり、外壁材や目地の動きに対応します。

ただし、必要な追従性は、目地の幅、深さ、建物の構造、施工箇所によって異なります。材料の弾力性だけでなく、適切な目地寸法と施工方法も重要です。

幅広い製品がある

変成シリコン系には、一般的な建築用から高耐候タイプまで、さまざまな製品があります。

同じ種類でも、耐候性、接着できる下地、塗装への対応、硬化時間などに違いがあります。「変成シリコンを使用する」という説明だけで判断せず、商品名と施工仕様まで確認しましょう。

変成シリコンコーキングが適している場所・用途

サイディング外壁の目地

サイディングボード同士の継ぎ目には、建物の動きに対応しながら、雨水の侵入を抑えるコーキングが施工されています。

劣化した目地を補修するときは、既存材を撤去して新しく施工する「打ち替え」が選ばれることが多くあります。

ただし、外壁材や目地の状態によって施工方法は変わるため、すべての目地に同じ方法が適用されるわけではありません。

窓・サッシまわり

窓やサッシと外壁の間にもコーキングが使われています。

この部分は既存材を完全に撤去しにくい場合があり、状態や構造を確認したうえで、増し打ちが選ばれることもあります。撤去時に防水紙などを傷つけないことも重要です。

外壁と部材の取り合い部分

換気口、配管、庇、外壁に取り付けられた部材のまわりなど、異なる材料が接する部分にも使用されます。

接着する素材が異なるため、使用できる下地と指定プライマーを確認して施工します。

塗装しない露出部分

露出仕上げに対応した変成シリコン系製品は、塗装しない屋外部分に使用されることがあります。

ただし、すべての製品が露出仕上げに適しているわけではありません。クリア塗装や後打ちでコーキングが露出する場合は、耐候性や色の安定性を含めて製品を選びます。

変成シリコンコーキングとシリコンコーキングの違い

変成シリコンコーキングとシリコンコーキングは名前が似ていますが、主な用途や塗装への対応が異なります。

変成シリコンとシリコンコーキングの用途の違い
比較項目 変成シリコンコーキング シリコンコーキング
主な用途 外壁目地、サッシまわり、外装部分 浴室、キッチン、洗面所、ガラスまわり
上からの塗装 塗装できる製品が多い 塗装に向かない製品が多い
屋外での使用 外装用の製品が多い 用途に適合した製品を選ぶ必要がある
防カビ仕様 製品による 水まわり用に防カビ仕様の製品が多い
選ぶときの注意 塗料との相性や露出仕上げへの対応 塗装予定の場所へ使わないよう確認

外壁塗装で重要な違いは、上から塗装できるかどうかです。

一般的なシリコンコーキングの表面は塗料をはじきやすく、塗装すると密着不良や剥がれが生じる場合があります。そのため、塗装する外壁では、塗装可能な変成シリコン系などが選ばれます。

一方、浴室やキッチンなどの水まわりでは、防カビ仕様のシリコン系製品が適していることがあります。

どちらが優れているかではなく、施工場所と仕上げ方に合っているかが判断基準です。

変成シリコンコーキングとウレタンコーキングの違い

変成シリコン系とウレタン系は、どちらも塗装できる製品が多く、外壁補修に使用されています。

比較項目 変成シリコンコーキング ウレタンコーキング
主な用途 外壁目地、サッシまわり、取り合い部分 モルタルのひび割れ、塗装前の下地補修
屋外での露出 対応する製品がある 向かない製品が多い
上からの塗装 塗装できる製品が多い 塗装できる製品が多い
材料選定 耐候性や塗料との相性を確認 塗装の有無と硬化時間を確認
注意点 製品によって用途や性能が異なる 屋外では塗装による保護が必要な場合が多い

サイディング外壁の目地や露出する部分では、変成シリコン系が選ばれることがあります。一方、モルタル外壁のひび割れを補修し、その上から塗装する場合は、ウレタン系が使われることがあります。

ただし、これは一般的な使い分けです。下地、目地の動き、既存材料、塗装の有無を確認して選びます。

▶︎ ウレタンコーキングの特徴・用途・塗装時の注意点を見る

変成シリコンコーキングを使用する前の注意点

製品によって性能が異なる

変成シリコン系であっても、耐候性、接着できる下地、塗装への対応、硬化時間は製品ごとに異なります。

「変成シリコン使用」という情報だけでは、施工箇所に適しているかを判断できません。メーカー名や商品名、施工仕様を確認しましょう。

下地に合ったプライマーが必要

プライマーは、コーキング材と下地の密着を補助する材料です。

指定されたプライマーを塗っていない、塗り残しがある、乾燥時間が適切でないといった場合は、コーキングが端から剥がれる原因になることがあります。

既存材の撤去、清掃、養生、プライマー、充填、ヘラ押さえという工程を適切に行うことが大切です。

三面接着を避ける必要がある目地もある

サイディング外壁の目地では、コーキングを目地の奥へ接着させず、左右の二面へ接着させる施工が基本となる場合があります。

目地の奥まで接着する三面接着になると、外壁材の動きに対応しにくくなることがあります。必要に応じてボンドブレーカーやバックアップ材を使用します。

塗装までの時間を確保する

コーキングの表面が乾いて見えても、内部まで十分に硬化していない場合があります。

硬化前に塗装すると、塗膜のひび割れ、しわ、べたつきなどにつながることがあります。製品が指定する塗装可能時間を確認し、気温や湿度も考慮して工程を組みます。

既存コーキングの状態を確認する

新しいコーキングを施工する前に、既存材のひび割れ、剥離、硬化、施工されている厚みなどを確認します。

サイディング外壁の目地では打ち替えが選ばれることが多く、サッシまわりなど撤去が難しい場所では増し打ちを検討する場合があります。

▶︎ コーキングの打ち替えとは?工程と判断基準を見る

▶︎ コーキングの増し打ちとは?適した場所と注意点を見る

見積書で確認したい判断基準

見積書に「コーキング工事一式」とだけ記載されている場合は、工事内容を判断しにくくなります。契約前に、少なくとも次の項目を確認しましょう。

使用する商品名

メーカー名と商品名が分かれば、用途や塗装への対応、メーカーが示す仕様を確認できます。

「変成シリコン」とだけ記載されている場合は、具体的な商品名を施工会社へ確認しましょう。

打ち替えと増し打ちの範囲

すべての場所を同じ方法で補修するとは限りません。

外壁目地は打ち替え、サッシまわりは増し打ちなど、施工方法を分ける場合があります。場所ごとの補修方法と数量が分かる見積書であれば、工事範囲を比較しやすくなります。

施工数量

コーキング工事は、施工する長さをメートル単位で記載することがあります。

数量が分からず「一式」だけでは、どこまで施工するのか判断できません。施工箇所とおおよその数量を確認します。

プライマーや下地処理

既存材の撤去、清掃、プライマー塗布などが工事へ含まれているかを確認します。

完成後には見えにくくなる工程ですが、コーキングの密着に関わる重要な作業です。

塗装するか露出させるか

コーキングの上から外壁塗料を塗るのか、施工後に露出した状態になるのかを確認します。

露出仕上げでは、使用する製品が屋外露出に対応しているかも確認しましょう。

保証の対象と条件

コーキング工事に保証がある場合は、保証年数だけでなく、対象となる症状や施工箇所を確認します。

材料の保証と施工会社の工事保証は内容が異なることがあるため、条件まで確認しておくことが大切です。

変成シリコンコーキングについてよくある質問

Q1.変成シリコンコーキングとは何ですか?

外壁の目地やサッシまわりなどの隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐために使われるシーリング材です。屋外で使用でき、上から塗装できる製品が多いため、外壁塗装や改修工事でも使用されています。

Q2.「変成シリコン」と「変成シリコーン」は違う材料ですか?

現場や一般向けの説明では「変成シリコン」、製品や技術資料では「変成シリコーン」と表記されることがあります。見積書では呼び方だけで判断せず、メーカー名と商品名を確認しましょう。

Q3.変成シリコンの上から塗装できますか?

塗装できる製品が多くあります。ただし、すべての塗料と組み合わせられるとは限りません。コーキング材と塗料の適合性、必要な硬化時間、メーカーの施工仕様を確認してください。

Q4.変成シリコンと普通のシリコンは何が違いますか?

主な違いは用途と塗装への対応です。変成シリコン系は外壁目地などに使われ、塗装できる製品が多くあります。一般的なシリコン系は水まわりなどに使われ、塗装に向かない製品が多くあります。

Q5.サイディング外壁の目地は打ち替えが必要ですか?

既存材が劣化したサイディング目地では、古いコーキングを撤去して新しく施工する打ち替えが選ばれることが多くあります。ただし、目地の構造や状態によって施工方法は変わるため、現地確認が必要です。

Q6.高耐久タイプを選べば長持ちしますか?

高耐候タイプは選択肢の一つですが、材料だけで耐久性が決まるわけではありません。既存材の撤去、目地の厚み、プライマー、二面接着、硬化時間など、施工方法も重要です。

Q7.見積書では何を確認すればよいですか?

メーカー名、商品名、施工箇所、施工数量、打ち替えと増し打ちの範囲、プライマー、塗装の有無、保証内容を確認しましょう。「コーキング工事一式」だけの場合は、具体的な内容を施工会社へ確認してください。

まとめ|材料名だけでなく商品名と施工方法を確認する

変成シリコンコーキングは、サイディング外壁の目地、窓やサッシのまわり、部材の取り合い部分などに使用されるシーリング材です。

屋外で使用でき、上から塗装できる製品が多い一方で、すべての変成シリコン系製品が同じ性能というわけではありません。

材料を選ぶときは、使用場所と下地、メーカー名と商品名、塗装の有無、塗料との相性、施工方法、必要な硬化時間を確認しましょう。

材料名だけで判断せず、使用場所と仕上げ方に合った製品が、適切な方法で施工されるかを確認することが大切です。

外壁目地のひび割れや隙間が気になる場合は、現在の状態を確認したうえで、必要な補修範囲と施工方法を検討しましょう。

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SUPERVISOR

この記事の監修者

中村勇希

中村勇希ナカムラ ユウキ

代表

資格
1級建築塗装技能士
職長・安全衛生責任者
有機溶剤作業主任者
プロフィール
「ユウキ塗装」代表。職人歴10年以上。塗装の国家資格「一級塗装技能士」を保有し、高い技術力と知識で外壁・屋根の悩みに実直に対応。福山生まれ福山育ちの塗装のプロが福山にお住まいの皆様にどこよりもまじめで誠実な塗装をお届けします。